土木学会論文集
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降雨時における土壌カラムからのコロイド粒子の流出挙動
本下 晶晴小松 登志子尾崎 則篤福島 武彦Per MOLDRUP
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2001 年 2001 巻 678 号 p. 111-122

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抄録

近年, コロイド粒子に吸着した汚染物質の土壌内移動が注目されるようになってきた. 本研究では汚染物質の運び手となる土壌コロイド粒子の降雨時における移動について, 不撹乱・撹乱土壌を用いたカラム実験により検討を行った. その結果, 撹乱土壌では不撹乱土壌に比べてコロイド粒子の流出量が多いことが分かった. また, 降雨強度が小さい場合, 雨水中にNa+を含む場合および雨水のイオン強度が小さい場合にはコロイド粒子の流出量が多くなること, 土壌中に macropore がある場合はない場合に比べ降雨初期にコロイドの流出量が多いが全流出量は少ないことが明らかになった. モデル解析の結果から, macropore がある場合はコロイド粒子の流出は拡散律速であることが示された.

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