2007 年 18 巻 6 号 p. 443-453
家庭系ごみをリサイクルするには分別収集が欠かせない。そのために要する費用については調査が進んでいるが, 資源消費や結果的に生じる環境負荷に関する実態調査は不十分である。本研究では, 基礎的なデータとなる収集車の走行距離や燃料消費, 使用台数について, 40市区町村にアンケートおよびヒアリング調査を実施した。特にプラスチック製容器包装を中心に, 各ごみ区分において, プラスチック製容器包装の分別収集開始前後の両期間における実績値を調査した。また, ごみ重量あたりの走行距離をグリッドシティーモデルの値と比較し, ある程度説明されることを確認した。プラスチック製容器包装の分別収集開始前後の比較では, 収集回数が増加しなければ, 走行距離や必要台数は増加しない実例も確認された。