土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
ISSN-L : 2185-6648
環境工学研究論文集 第50巻
広島湾流入城における分流式下水処理場および湾内底質に対する多環ムスク類およびトリクロサンの負荷と物質収支
尾崎 則篤上村 浩樹田中 辰憲森下 史崇金田一 智規大橋 晶良Kai BESTERPer MOLDRUP
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 69 巻 7 号 p. III_571-III_579

詳細
抄録

 本研究ではPPCPsの一群である3種類の香料成分(OTNE, HHCB, AHTN)と抗菌剤であるtriclosanを対象として下水処理場内への流入と放流濃度を測定し, 除去率を導出した, また広島湾北部域での底質濃度分布を測定した. それに基づき広島湾流入城を対象として処理場からの流出と湾内への堆積負荷を導出し, それぞれの物質収支を検討した. 流域内での下水処理場を経由する負荷は流入においてはそれぞれ200-1000kg yr-1, 流出は0-600kg yr-1であった. 広島湾北部の底質への堆積負荷はそれぞれ0-4kg yr-1であり, 下水処理場からの流出負荷は広島湾の堆積負荷と比較して高いという結果が得られた. 更に関連する物質の濃度を測定しその動態を考察した.

著者関連情報
© 2013 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top